おしるこさえ作れない

会社を8ヶ月で辞め、海外にいる人のぼやき。

妹が20になったよ。

今日は、唯一の姉妹である、妹の成人式。

妹が20になるなんて、月日の流れを嫌でも感じざる負えない。

私は少しでもお姉ちゃんらしい振る舞いをできているのだろうか。

人間としても姉としてもまだまだ未熟な私は、なぜ、あなたの妹として、この世に産み育てられたのだろうか。

 

妹はとても外見へのこだわりが強い。

髪型、メイク、服装、アクセサリー、バッグ、何から何まで、自分の納得するまで鏡の前に立ち続け、

時には友達との予定に遅れているのにもかかわらず、

「あーちゃん(妹の私の呼び方)このバッグ似合うかなあ?」なんて、呑気に聞いてくることさえある。

私は心の中で

『友達待たせてるんだから、とにかく早く準備した方がいいんじゃん?』と思いながら、その時々のアドバイスをしている。時には真剣に、時にはぼんやりと。

正直、私は妹ほどこだわりが強くないので、たまに妹のその行動が理解できない時もある。

 

このこだわりの才能は幼稚園の年少さんの頃から発揮されていた。

私がよく覚えているのは、その日に履きたい靴下を洗濯などの兼ね合いで履けず、玄関で泣き喚く妹の姿だ。

プリキュアの靴下が履きたい時に履けないと、玄関で泣き喚く。

おジャ魔女どれみの靴下が履きたい時に履けないと、またまた、玄関で泣き喚く。

 

私は心の中で

『靴下くらいなんだっていいじゃん、幼稚園遅れるから早くした方がいいんじゃん?』と思いながら泣き喚く妹を横目にランドセルを背負って私は小学校へ行っていた。

(私はその時ヨレヨレのハート柄の靴下をよく履いていた)

 

そして、今日もそのこだわりの才能が発揮された。

朝8:30ごろ

すやすやと眠っていた私のもとに一本の電話。

朝から誰だよ、、と少し不機嫌になりながら画面をみると、このそこには、『ママ👩‍🏫』の文字が。

あ『もしもし?』

マ『すーちゃんがメイク似合ってるか心配らしくて、ちょっと見てあげてくれない!?!?9:00ごろに家に着くから、そのくらいに、、』

あ『わかったよー』

 

驚かなかった。

ヘアメイクの専門知識があるわけでもない私にアドバイスを求めてくるところも、急に似合うかどうか見てほしいと電話で言ってくるところも。

 

帰ってきた妹の顔を見てみると、全然化粧が似合っていて、拍子抜けした。

むしろ、どこに不満があるのかわからないくらい、可愛かった。

 

そんな私の仕事は

『似合ってるから大丈夫、可愛いよ』と本気で思っていることを伝えて、言葉の魔法をかけてあげることだ。

 

私はどこが嫌なの?色も着物に似合ってるよー。などと、その時思いついたことをポンポン言いながら、妹に言葉の魔法をかけていった。

 

妹もだんだん腑に落ちていったようで、

家を再び出る頃には自分のメイクに納得していた。

 

きっとこれからも私たちはこういう姉妹なんだろう。

 

妹よ、成人おめでとう!!!!