いつまでも【長女】でいたくないのに。
私には4歳離れた妹がいる。
私はこの家の長女として生まれた。
生まれてから23年経った今もその事実は変わらず、
絶対に永遠にこの事実は変わることはない。
そう、長女として生まれた私の運命は
自分の力では変えられないのだ。
私は小さい頃からこの『長女』というポジションが大嫌いだった。
妹ができたその瞬間から私は
『お姉ちゃんなんだから』という言葉に支配され、操られ、なぜか4年早く生まれただけなのに何もかも我慢しなきゃいけない感覚が本当に嫌いだったのだ。
この言葉が嫌いすぎて『お姉ちゃんなんだから我慢しなさい』と言われた時は決まって暑い車の車内に閉じこもって意味もないストライキをいつも起こしていたな。
でも私は、知らず、知らずのうちに
『長女らしく』成長していた。
きっと自分でも無意識のところで
パパもいないこの家庭で私がしっかりしなくちゃいけないと思って行動していた結果だろう。
大人になった今、どこに行っても
『しっかりしていそう』『長女っぽいよね』
という言葉をかけられる。
私はこの相手からのイメージ通りに動かないと、
と
どこからともなく現れる呪縛に支配され
その通りに行動してしまうものだから
結局そのイメージは消えないどころか増していく。
でもさ、本当はできないって言いたいんだよな。
あなたのイメージ通りに行動できませんって言いたいんだよな。
できないこと隠して強がって、いつもいつもギリギリのところで自分を繋ぎとめていたんだよな。
甘えたいよな、もっと周りに。
でも、できないって言えない。
でも、甘えたいって言えない。
言えないというよりは方法がわからない。
今日もできないってわからないって言って
上手に甘えられてる君達が最高に羨ましいよ。
この感情を少しずつ手離して完全にこの運命に
生まれた自分を愛せる日が来ますように。