おしるこさえ作れない

会社を8ヶ月で辞め、海外にいる人のぼやき。

【書評:池上彰の宗教がわかれば世界が見える】

池上彰の宗教がわかれば世界が見える】
著:池上彰
定価: ¥ 880

【読もうと思ったきっかけ】
今社会で起きている問題は、『宗教』『民族』によるものが多い。

『国際問題・社会問題がどうして起きてしまっているか』をもっと知りたいなら、まずは、宗教のことを知らなければいけないし、知らないと理解できないと思ったため。
あと、海外に行くと、名前の後に決まって聞かれるのが、『宗教なに?』それくらい、日常に宗教が溶け込んでる。


【内容】
三代宗教と言われている
・仏教・キリスト教イスラム教に加えて神道について、それぞれの宗教の専門家と、池上彰さんが対談形式で語っているものが本になってる。『この宗教はこういうものです!』というのを説明しているというよりは、池上さんが気になっていることや、わかりやすく解釈するために質問したことに、専門家が答える、という感じだから教科書としては使いづらい。2011年7月に発売されたこともあり(東日本大震災の年)『宗教が生き方・死に方にどのような影響を与えるのか?』ということに言及する章も多く、『宗教が国際問題にどう影響しているのか?』というよりもというよりは、『宗教が人間の生き方にどう影響しているか』という点によりフォーカスしている。宗教の入門書としては、概ねいいのではないか?


【どんな人におすすめか?】
・どっから宗教の勉強すればいいかわからない人
・仏教と神道の違いがわからなくて、知りたいと思っている人
・『世界三大宗教』と聞いて、ピンと来ない+その違いを知りたい人
・生き方に迷っている人


【感想】
・日本のみんなは自分が『宗教なに?』って聞かれたら、なんて答える?
・みんな宗教にどんなイメージ持ってる?
まずは、この2つを問いたい。
多分ほとんどの人が
無宗教
そして
『宗教には、あまりいいイメージがない、怖い』
と答える人が圧倒的多数なんじゃないかな?
私もそう。『宗教』っていう言葉を毛嫌いする人も多いと思う。でも、『宗教』って、現代における、様々な問題(国際的な紛争とかだけでなく、ジェンダー論とかフェミニズム論にも)にとても根深く関わっていて、『世界を知りたい』『世界に出たい』と思っている人が一番最初に知らなければいけない分野のひとつだと、私は考える。その上で、この本は『世界三代宗教+神道』の違いと『日本人の宗教の付き合い方』について丁寧に説明をされている。
その中でも面白いなあ、と思ったのは『これだけ宗教が自然に根付いているくには、かえって珍しい』という点。
私たちからしてみたら、『宗教がここまで根付いていない国は珍しい(無宗教が多いのは珍しい)』と、思っていたけど、『わざわざ教会に行って祈ったり、断食したりしなくてもいいくらい神様が日常に馴染んでいる』という視点らしい、そして、これは全ての専門家に共通する目線。確かに、私たちはキリスト教の教会に行っても、神社に行っても、どことなく、神様を感じ、祈るよね。それって『日常に宗教が馴染んでる』って解釈みたい。面白いな〜〜🤣🤣🤣🤣🤣でも、『これといって信じてる神様がいません』という意味でみんな『無宗教』って答えるんだろうな。ここまで、フラットに宗教に向き合える民族は他にいない、日本人🇯🇵